〜前回までのあらすじ〜
世界政府の出した『ステイホーム政策』も解除されようとする中、頑なに家篭もりするライル一行。
そして食事の為にパントリーの食品整理をするライルの前に、とんでもない古代文明の特級遺物が姿を現した。
「これはっ!ゴクリっ」
時限爆弾
「これは…。まさか、失われし古代文明のミカンと桃の缶詰め。」
「だがなんでこんなに膨張してるんだ?爆発する可能性と、激ウマ炭酸ポーションになっているかどっちだろう?とりあえずの、爆弾処理班っ!」
「ダメですっ!膨張してて缶切りの口が入りませんっ!」
「はっ!キャンプ用の小ちゃいのなら、ひょっとしていけるかも…」
ボールの上でビニールで包みながら、シュバっと。
「行くぞっ!1、2、3、ダー!」
プシュー!
「ひぃぁぁ!有毒ガスが噴出しましたっ!」
ゲホゲホ
「さてと。これで汁を抜いてと。あれ?傾けても出でこないな…口が小さいのかな?」(´・ω・`)ショボーン
「はっ!ここで失われしボクの前世の記憶が鮮やかに蘇ってきましたっ!」
>前世の記憶!<
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄
「な、なんじゃ急にっ!」
「失われし古代世紀昭和テクノロジーが必須要件なのに違いないっ!つまり反対側にも空気抜き穴が必要なんだっ!」
「汁を出したら、厳しい
「胡蝶様っ!」
で普通の缶詰形状に戻ればこっちのものっ!
「鉄の呼吸っ!」
で一気にあけたら、なんか食えない訳じゃなさそうだけど、みかん缶詰ってこんなに薄黒い松崎しげる色だっけ?
「ペロリっ」
※舐めるんかいっ!
「実に旨くないっ!ぺっぺっ。なんかサビ味がする。というより薄めたサビ味しかしない…」( ̄(工) ̄)
二号機
気を取り直しての2個目。こちらは宇宙世紀2010年もの。
こっちは完全にダメだこりゃ。
「白い胞子ががが!いや、違うか。糖分かもしれないな…どちらにしてもサビ味が強すぎて、ロボ舌人間でないと楽しめない味覚だった…」
>ロボ舌人間!<
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄
三号機
最後の缶🥫
「も、桃だとっ!これはひょっとして、果糖がアルコール発酵して、ショワショワのピーチビールになってる可能性もあり得るなっ!」
「宇宙世紀2011年物か。だが!今気付いたけど、既に外に錆が浮き出てる!」
さてトレジャー開封の儀!
「今までで色味だけでみると、錆的観点では一番惜しいのにっ!なんか膜が浮きまくりで果実も変色してる…」
※惜しくてもダメだっ!
ひょっとして激ウマ炭酸ポーションになってるかと思いきや、全部ただの爆弾だった。
「おのれ、帝国軍めっ!ボクの缶詰になんてひどい呪いをっ!」
今日の教訓
「10年モノの膨張缶詰は、サビ味しかしない!」
そしてライルは、誉高き膨張缶詰処理士Lv2の称号を手に入れたのだった。